深夜特撮の『牙狼』シリーズ、バンダイでお馴染みのS.H.フィギュアーツ真骨彫製法でちょくちょく出ていますがこの前に暗黒騎士呀が発売されて以降、音沙汰がありません
他にも魔戒騎士や印象的な敵など発売されて欲しい可動フィギュアは色々あるのですが……
どうも牙狼に絶狼、そしてファーストシーズンの敵でありボスである暗黒騎士を発売したことで落ち着いてしまった感じがあります

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 ▲とりあえずスケッチ。

バンダイに期待して何百年も待つのもどうかな〜という気がしてきたのでとりあえず自分で作れやしないものか…と腕を動かしてみることにしました

今までならばとにかく流用できそうなアーツから改造するところなのですが、最近そのためにフィギュアーツを潰すのも申し訳ない気がしてきたのと「どうせなら単純な構造のパーツ分割で複製し何体か欲しい…それなら自分で一からつくるのがよいのでは?」との思いから、初めてフルアクションフィギュアをフルスクラッチで作ってみることにしました

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 ▲まずは頭から。
パテで大きめの塊さえ作ってしまえば、それを彫り込んで削っていくだけであとはいつも通りです
この時点で「既存のフィギュアを流用する意味、全然ないな……」と思い始めます

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 ▲はい、ドン。
顔がだいたい出来ました
粘着タックで触角の感じを見ながら.。o(どこからどこまで可動仕込もうかな)とか考えてます

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 ▲ツノを付けたところ。
今回基本的にパテにはキャストナーで黒く着色、ツノなどスーツ色分けの部分に合わせて気分でだいたい無着色のパテを使っています

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 ▲頭からそのまま伸ばして無可動にし、次の関節部分を可動出来るようにしてみました

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 ▲ディテールなどもちょいちょいっと入れて良い感じにしていきます

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 ▲首。このくらいなら全然ラクにサクサク進むな〜と楽観していました
無計画のツケは後からやってくる。
だけどまだこの時にはそんなこと知る由もありません



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 ▲胴体のパテ盛り。
なんとなーくで盛って、どうせ後で削って形を作るので大雑把に、大きめに。

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 ▲ひとまず作った箇所が嵌る部分を削って装着できることを確認してから。

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 ▲可動も確認。
ここら辺で(……あれ?結構…動かないな…難しいぞ?)と気づき始めます
造形と可動のバランスを取りながら破綻なく大きく可動する関節の仕込み方はなかなか考えるのが大変です
 
大きめに作ったつもりが全然足りないな〜!と思いながら何度か盛り直したり。
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 ▲そんなこんなで胸まで。
腹の用意をしたりしながらパテの乾燥待ちに胸を造形したり肩の関節も入れてみたり。

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 ▲背中は造形、上から一層盛って造形、さらに首元を盛って造形、と何度かに分けて進んでます

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 ▲そして羽。
素体ホラーの特徴である片方ずつ天使と悪魔になってる造形。
悪魔の羽は先が折れたり微妙に小さくなってしまったので後でパテを盛り直すことになります 

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 ▲羽をつけてみた感じ。
腹部もサクサク進んでいきます

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 ▲羽は固定でいいかな〜可動入れようかな〜?と思いながらとりあえず粘着タックで留めてます
以降、完成時までずっとこのまま。
腹部の背中側もガンガン進めます

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 ▲腕と股関節周り。
腕は肩をどうするか1回迷ってますね
小さい関節に置き換えて肩までパテの塊にするか悩んだ末、結局大きな球に上から肩カバーを被せました

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▲肩カバー方式になった。そして腕をつくったところ。
腹部の関節も仕込んでますが、ここでようやく.。o(胸部と腹部の間が殆ど動かねえ…!関節仕込むの大変!!!既存のフィギュアを流用させてもらってこういうのを考えないでいられるのってめちゃくちゃラクなんだなぁ〜!)と悟る自分。
頭を作り始めた時に「既存のフィギュア使って改造する意味全くないな」と思ったの、やっぱなしで!!!という気持ちに。

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▲というわけで既存のフィギュア、バンダイの叡智の結晶である真骨彫と並べてみたところ。
スタイル、バランスの確認をしてます
首がちょっと長いかな…というのと股上を上げるように股関節の下を削ります
それと胸部腹部の間も関節深さで調節できるように深めに掘りなおしました

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 ▲腕の反対側も。
プラモデルとかでも思うんですがほぼ同じ作業を繰り返すのってつらくないですか?

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 ▲腕、完成。
そして肩のツノを盛り盛り。

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 ▲しかしここまで出来ると、下半身が無くてもいわゆる魔界から空間の亀裂を通って出てくる感じに見えるので楽しいなーと思いながらポーズをとらせて遊んだりしてしまいます
全然完成してないのに。


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▲お腹の下隠し。コレを

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▲股関節パーツにこう窪みを作って

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▲こういう感じで引っ掛けて隙間隠しにしようという目論見。
大丈夫か?上手くいくのか???



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▲上手くいきました。
よかった。

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 ▲あと肩のツノにディテールを入れたり。
作業に飽きたり嫌になるとちょっと別の部分をやる〜という感じでちまちまと色んなところに手を入れてます


さて、そんなこんなでまあ……
なんだかんだと言いながらそこそこ順調に進めてたんですが……

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 ▲太ももを真骨彫風の接続方法にしようと思ってたの図。

しようと思ってたんですが、様々な理由で断念。
今なら反省を踏まえて出来そうな気もしてきましたが、この時はちょっと無理そう!と判断して別のやり方に変更しました


……という事があったため
「うぇ"〜〜〜…!フル可動フィギュアつくるの難しいよぉ"ぉ"お"お"〜〜〜!もうやだ〜〜〜」
と小学1年生くらいに幼児退行し、ここから先1ヶ月ほど放置することになります




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十分な休養期間を取り英気を養ったわたしは、太もも造りから作業を再開!
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▲こんな感じになりました
1本ものを削るだけなのでラクですね。
ただこの時点で引き出し式みたいにすればいいのかリボ球でも入れればいいのか、股関節をどう処理するのが良いか保留していて粘着タックで誤魔化し続ける羽目に。
フル可動フィギュアをつくるのはかくも難しいものか。。。。。

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▲気合いを入れて一気に脛と足甲をざっくり。
背が低くなりましたが……よく考えたら牙狼は結構踵が高いんですよね…
あとこの時はちょっと腹が深く入りすぎてる感じですかね〜
しかし大きな狂いはなさそうなので関節の浅さ深さで調節することにして進めました

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▲関節入れつつ膝を継ぎ足し。
ここからさらに盛り足すやつ。

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▲この辺りで手首もそろそろなんとかしなければ…となってますが、ひとまず代用のジャンク品をつけているところ。
前腕が少し長いかな?と思ったりしながら全体を見て調整を考えてます


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 ▲色分けする必要あったかな?
それよりもう少し小さめにした方が良かった気もしますが、とにかく雑に形をつくり……

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 ▲こう。手首完成。

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 ▲この辺りになるともうほぼ全部同時進行で集中力との戦い。
毎日少しずつやって全身だいたいが出来ました

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 ▲各部。

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 ▲全身。
あとは関節を仕込むだけになりました。 

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 ▲はい!
そんなわけで全身にガンガン関節入れて完成!
完成です!!!

そのうち複製とかをするつもりなので、分けられるように羽だけは粘着タックのままです
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 ▲触角も動くしいい感じです…

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▲牙狼と対峙させると映えます
作って良かった〜

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 ▲さて。
なんとなくキリがない気がして一旦気持ちを切り替えるために「完成!」としたんですが、色々と直したいところが。例えば股関節の内側にクリアランスを取りすぎて脚を開くとジョイントが丸見えだったり。

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 ▲そういう部分をさらにちまちまと修正をしていきます
ジョイント見えづらくなりました

ちなみに股関節は結局かなり単純構造で、食玩などのような引き出し式でない軸のボールジョイントと太もも側に受けを作っただけのものになりました


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 ▲広いわけでもないですがそこそこストレスのない可動範囲も確保できて満足。

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 ▲尻尾の穂先もちょっと大きめに修正したりしてこれでとうとう造形フェーズを終了!
全身こんな風になりました




最後に
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 ▲塗装をして本当の完成!!!
 ある程度色分けしてたので多少塗料剥げがあっても安心です

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 ▲背中
苦労して一から作ったので感慨もひとしおです
全身21箇所可動します
制作期間は実に2ヶ月でした。


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▲途中で黒関節がなくなって膝が白くなってしまったのは残念(黒いの買ってこい)
でもまあ全体的に初めてにしては良い出来になったかなと思います

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 ▲あとは極力早めに何体か複製して3〜5体くらいのホラーが欲しいですね

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 ▲手首パーツも何パターンか作ったほうがいいのでしょうか
個人的には結局あまり手首を変えないでいることが多かったりするので悩みどころです
兎にも角にもひとまずは完成までこぎつけて安心しました。

と、言いながらその翌日にまたリペイントしてるのが自分という生き物。
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▲完成っていったいなんでしょうね。
自分の「これで完成!」という言葉ほど信用ならないものはないと思います

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▲出来た。
それでは本日はこの辺で。
ごきげんよう 


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ps
リペイントまで終わって1枚正面から撮って終わり。
あまりにも最後が雑………
途中で飽きるの悪い癖だな、と思うので数枚新たに撮ってみました(2020.12.28追記)
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 ▲改めての真骨彫との比較
胴体や膝の調節で多少上下しますがこんな感じ 

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 ▲関節裏を削ったり関節の球を変えてみたり…まあ完成!と言ってからも手を加え続けているので本当に完成という言葉が信用ならないですね
追記している今はもう年末。
最初にこの記事を上げた時点から4ヶ月も経っていますがまだ直すところが無限に出てきます

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 ▲この辺りは製作途中からあまり変わり映えしないですがとりあえずどアップ

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 ▲ここら辺りの数枚はしばらく前に遊んだ時の写真
やはり斬られる役がいると画面が楽しくなる……そう思います
気が向いたら&昨今の状況等を見て可能そうであれば、しっかりと許諾を受けたガレージキット販売イベント等で販売したいですね 
 
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また何かしらあったら今度は追記ではなく新たに書くと思いますので、それでは今度こそ本当にこの辺で。
ごきげんよう。